
どうも、オラ、レ悟ン・ギス田です。今回はスピアヘッドのたたけえについて記事だ!
これまでの①遊ぶために必要なもの、②対戦セットアップ、③ゲームの流れ、そして③補:ウォースクロールの見方についての記事の続きになります。
スピアヘッドでは、アーミーを率いて戦場に立った後、勝敗を分けるカギとなるのが戦闘処理です。敵との距離を詰めて攻撃を仕掛け、ユニットの能力を活かしながら戦う場面は、ルールを覚えるうえでも最も密度が高く、またプレイしていて最も熱くなる劇的な場面でもあります。
ここでは、戦闘に関わる各フェイズの処理の流れと、ウォスクロールのどの部分を参照すればよいかをあわせて、順を追って解説します。
目次
1. 戦闘処理とウォースクロールの関係

戦闘中は、ユニットごとに用意された「ウォースクロール」が重要な情報源になります。そこにユニットの移動力、武器の性能、特性(アビリティ)など、戦闘に必要な数値や効果が書かれています。ウォースクロールで特に注目するのは以下の部分です:
- ステータス欄:左上部分(移動・セーブ・体力)
- 武器プロファイル:右上部分(攻撃の回数や威力)
- アビリティ欄:中央部分(戦闘時に発動する特殊能力)
実際の戦闘では、この欄を参照しながら「このユニットはどのくらい移動できる?」「どんな武器で何回攻撃できる?」「この状況でアビリティは発動する?」といった確認を、都度行います。(なんのことだろう、という方は前回、前々回の記事をしっかり確認してくださいね)
スピアヘッドで戦闘に係るフェイズは以下の通りです。
- 遠隔フェイズ(射撃)
- 突撃フェイズ(接敵移動)
- 白兵フェイズ(白兵戦)
各フェイズでは、攻撃のタイミングや移動の戦略が重要となるため、単に攻撃できるから攻撃するのではなく、次の展開を見据えて行動することが求められます。遠隔攻撃で削るべきなのか、突撃して敵の戦線を崩すべきなのか、もしくは防御的な姿勢を取るべきなのか、戦況を見極めながら進めていきましょう。
2. 遠隔フェイズ(射撃フェイズ)
遠隔フェイズでは、射撃が可能なユニットが敵ユニットにダメージを与えるチャンスを持ちます。このフェイズは、敵に先制ダメージを与え、次のフェイズでの攻撃を有利に進めるための準備をする重要なステップ です。
遠隔攻撃の目的は、単にダメージを与えることだけではなく、敵の戦線を崩したり、突撃を成功しやすくするために敵の数を減らしたりすること にもあります。また、敵の重要なユニットに対してピンポイントで攻撃し、戦場での影響力を弱めることも戦術の一つです。
遠隔攻撃の手順
- 射撃可能なユニットを選択(射撃特性を持つユニットのみ)
- 攻撃対象の選択(射程内で視認できる敵ユニットを選ぶ)
- ヒットロールを実行(武器ごとのヒット成功値を参照し、攻撃が命中したか判定)
- ウーンズロールを実行(攻撃が防御を突破できたかを判定)
- ダメージ適用(成功した攻撃のダメージを適用)
- セーブロールを実行(攻撃を受けた側の防御力を適用)
ここからは実際にウォースクロールを見ながら、どう処理するかを確認しましょう。

画面の赤枠の中にある、遠隔武器が書いてますね。一番左端に射程、射撃可能な範囲が書いてあります。相手がそのレンジにいて射線が通っていれば、選択可能です。その右隣に攻撃回数、何回攻撃できるかが書いてあります。この回数分だけダイスを触れるということです。そしてヒット、ウーンズと書いてあるとおり、この出目の数以上であればそれぞれ成功となります。この場合はどちらも3以上の出目を出す、ということですね。
次は相手側が防御に成功するかどうかを判定する、セービングロールを行ことになります。相手はこちらです。

クランラットの防御力は5+。そこで貫通1の攻撃を食らった場合は、数値が低下して6+……6の出目でしかセービングできないということですね。
そしてここでセービングに失敗したら、そこからダメージ計算になります。D3と書いてありますが、これはダメージ量がD3ダイスを振った際の出目の数と同じ、となります。D3については専用ダイスもありますが、ウォーハンマーですとそのまま6面ダイスをそれぞれ半分の数値としたものをD3として計算します。1-2が1、3-4が2,5-6が3、と。(何じゃこの文章……。
兎にも角にも通った数だけダメージを測定して、そこからダメージ計算&ユニットの除去にいなります。今回は3ダメージが通ったことにしましょう。すると……

もう一回クランラットを見ると、体力が1ですね。そうなると、1ダメージでそのまま戦場から除去されますので、3ダメージを食らったらそのまま3体がいなくなることになります。
ちなみに我らがストームキャストは体力が2あるので、一人は倒れますがもう一人は1ダメージを食らっても生きてます。そういうもんです。
そして遠距離攻撃が終わったらそのまま次のフェイズになります。遠隔フェイズのいいところは手番側が好き放題撃てるところですね。いやあおっかない。また敵兵を減らすことで陣形にも変化がありますので、突撃したり囲んだりといった動きにも変化が起こります。色々と考えながら動きましょう。
※なお攻撃のこの手順、武器の数値を確認しダイスを振ってダメージ処理を順番に行う、という手順自体は白兵フェイズでも同じです。そのことは覚えておいてくださいね。
- 射撃武器の射程と貫通値を把握し、適切な距離で攻撃することが重要。
- 近接戦闘中のユニットは基本的に射撃できないため、遠隔攻撃を活用するには戦場の位置取りが鍵。
- 遠隔攻撃で敵を削ることで、次の突撃フェイズ・白兵フェイズをより有利に立ち回ることが可能に。
3. 突撃フェイズ(突撃宣言と突撃移動)
突撃フェイズでは、近接戦闘を仕掛けるためにユニットが突撃移動を行います。突撃に成功すると、次の近接戦闘フェイズで敵を攻撃できるようになります。
突撃は単なる移動ではなく、戦略的な意味を持ちます。例えば、敵ユニットを包囲し、退路を断つ、重要な戦術目標を確保する、相手の射撃ユニットに接敵して射撃を封じる など、目的を持って突撃することが求められます。
突撃の手順
- 突撃を行うユニットを選択(突撃可能なユニットのみ)
- 突撃ロール(2D6)を振る(出目の合計が移動距離となります)
- 移動を行い、敵ユニットと接敵(1mv以内)
- 突撃後の接敵移動を行い、可能な限り敵に接近し、戦線を形成する
順番に。まず条件として突撃が可能かどうかということ。最初に敵と接敵していないか、また突撃の範囲、2D6の範囲にいるかどうかを確認します。

当たり前ですが白兵戦中には突撃はできません。戦いが終わるか、自身がきちんと突撃可能な距離、2D6の最大距離12mv以内にいるかどうか確認しましょう。ちなみに突撃に失敗、もとい突撃可能な距離以下の出目しか出なかった場合は……何も起きません。突撃はできずにただ突っ立ってるだけです。間合いは慎重に作りましょう(あと突撃せずに敵の3MV以内にも近づいてはいけません。危険なので)。
突撃については優先的に攻撃を仕掛けられるのでもちろん攻めるなら積極的に攻撃するのは大事ですが、他にも射撃ユニットに対して突撃するとその攻撃をできなくする事もできますし、相手の動き自体を止める事もできます。
ただ敵を倒す、といった場面以外でも使う判断が必要なことが多々ありますので、どのユニットにおいても突撃の可否は考えながら動かしましょう。逆に突撃されたくないなら、と言うことも含めて。
- 突撃が成功すると、次の近接戦闘フェイズで優先的に攻撃を仕掛けられる。
- 射撃ユニットに対して突撃すると、敵の遠隔攻撃を封じることも可能。
- 敵ユニットを包囲することで、逃げ場をなくし撃破しやすくする。
4. 近接戦闘フェイズ(白兵戦)
近接戦闘フェイズでは、突撃したユニットやすでに近接戦闘を行っているユニットが交互に攻撃を行います。このフェイズでは、どのユニットを先に攻撃させるかが非常に重要になります。
近接戦闘の手順
- 攻撃対象の選択(近接範囲1インチ内の敵)
- ダメージ適用し、敵ユニットの体力を減少(体力オーバー分与えたら除去)
- 攻撃するユニットを選択(先攻プレイヤーから開始し、交互に実行)
- ヒットロール、ウーンズロール、セーブロールを順番に処理

ここではおなじみですね。攻撃回数分ダイスをふり、ヒット→ウーンズ、と出目以上の数字のダイスが攻撃成功。相手が貫通値を計上してダメージを処理してユニットを除去して、となります。遠隔攻撃で説明したのでこのあたりは分かると思います。
が、個々で違うのは相手との距離。そう。もしも相手に殴りかかって生き残っていたら、何が起こるか?……殴り返されるんですね、これが。

しかも。AOSだと突撃を実行した手番側が先手を取れるのが常なんですが、基本的にそのあとは対戦相手と交互に攻撃ユニットを選択します。上記のクロウロードに、ロードヴィジラントとリベレイターで突撃。ロードヴィジラントがまず攻撃したとすると、その後は……クロウロードにリベレイターは攻撃を仕掛ける前に攻撃される可能性があるんですね。
丁寧に書くとこうです。白兵戦フェイズ開始時、突撃した側のプレイヤーが、まず1体のユニットを選んで攻撃します。その後、両プレイヤーは交互に、まだ攻撃していない自軍の近接ユニットを1体ずつ選んで攻撃を行います。突撃したユニットの数には関係なく「突撃した側が最初に1体選んで攻撃する」ことに変わりありません。
つまり複数体での突撃はリスクがあるということなんですね。うひゃ~AOS怖い~!
個人的には一気呵成に攻撃側が有利にならないように、というバランス感だと受け入れていいさじ加減として気に入っていますが、全ユニットで突撃したら、うっかり半分やられた、ということにはならないように注意しましょう。
突撃をされた場合は、相手の未行動ユニットもといこのあと攻撃してくる相手を優先的に攻撃すればそのあとのダメージも減らせますし、また攻撃を選択したユニットは3mvまでの接敵移動を行わせる事もできます。そこから位置取りも攻撃できる範囲も次々変わっていきますので、ということで色々と戦況は1手ごとに変わってくるんですね。攻撃するにも順番や損耗を常に考えて攻撃しましょう。
- 交互攻撃の仕組みを利用して、相手の未行動ユニットを優先的に攻撃する。
- 位置取りを工夫し、敵ユニットの移動を制限することで有利に進める。
6. まとめ
ということでやっぱり長くなりましたね。でも重要なことです。
スピアヘッドにおいて戦闘に係るフェイズでは、各ユニットの特性を活かし、状況に応じた適切な判断を下すことが求められます。
・遠隔攻撃フェイズでは、敵ユニットを削り、次のフェイズのために有利な状況を作ることが重要
・突撃フェイズでは、接敵することで相手の行動を制限し、近接戦闘の主導権を握る
・近接戦闘フェイズでは、ユニットが交互に攻撃を行うため、どのユニットを優先するかが戦局を左右する
スピアヘッドは目標点の奪い合いという競技性の強い遊びですが、しかし忘れてはいけません。ウォーハンマーは闘争のゲームです。戦いを忘れず、しかしただ攻撃をするだけでなく、戦術的な動きや位置取りを行うための攻撃が勝敗に直結します。
またダイスを振って判定するのは一見シンプルに見えますが、どのユニットから動かすか、どの敵を狙うかなど、実際の戦術は非常に奥深いです。戦闘フェイズをしっかり理解し、ウォースクロールを正しく読み解けるようになると、スピアヘッドの面白さがグッと深まります。
いいゲームができるよう、楽しんでいきましょう!
補足
ということで今回はここまで。戦いたくなってきたかな?それとも大変そうだと思うようになってきましたかね?
もう既に解説を追い越して遊んでる人がいるんじゃないかなとも思いますが、それもまたよし!何でもええから遊ぶ人が今後増えてくれたら良いなと思います。(AOSは週間某もでないしね
次回はアビリティについてまとめていきます。ややこしいアレヤコレヤの特性や、なぜか色分けされているアビリティ欄の秘密がついに明らかに!
次回はスピアヘッドのアビリティについての記事です。ではまた。
(画像:WarhammerCommunity)
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